映画・テレビ

「おくりびと」観に行ってきました(3) -原作を読んで-

「おくりびと」観に行ってきました(3) -原作を読んで-

「おくりびと」の原作とされる小説「納棺夫日記」を読みました。

Yさんが貸してくれました。彼は10年以上前に新聞でこの本の

書評を見て買い求め、大いに感銘を受けたたとのことです。

さて、読後感ですが、本書は映画にない思想の深さがあると思いました。

映画は所詮娯楽作品、深刻な死を題材にしても、表現には甘美な

世界を追求します。また、過激な思想を持ち込むこともありません。

小説では、死を描写するのに、宮沢賢治の詩を記し、親鸞の阿弥陀

信仰を解説します。そして、葬式産業に特化した現在の宗教のあり方

に激しく反発の言葉を発しています。

いっぽう、映画では、葬儀を扱いつつ、その描写には一切の宗教色を

慎重に避けています。神も仏もおられません

もとさんは、以前、映画の感想の冒頭に「面白い映画」と述べましたが、

この小説を読んで、映画「おくりびと」は面白さを追求するあまり、

原作「納棺夫日記」の真実から逃げた作品だという感想の一句を付け加

えておきたいと思います。

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「おくりびと」観に行ってきました

「おくりびと」観に行ってきました

いやあ良かった。
もとさんも、多くのレビューに記されているように
映画に感情移入して、画面に向かって大泣き
しました。
アカデミー賞もお義理やまぐれで受賞したもの
でないということがよくわかりました。
この映画が、作品として優れていることは、ここに
下手な再論は必要ないと思います。

ひとつだけもとさんの薀蓄を披露しますと、
「映画には1カ所、ポルノが必要」であると故伊丹
十三は彼の映画論で言っていますが、この
まじめな映画に、主役のSEX場面をきっちり入れて
いるところ、参りました。
その他、伊丹は映画を魅力的にする方法について
いくつか述べていますが、この映画の冒頭部分の
きわだったコミカルさや感情表現のための自然描
写(鳥や雪など)はまさに彼の主張した映画の
王道に照らしても、実に隙がありません。
十余年の歳月で練りあげられたという宣伝も
誇張ではないと思われます。
一般観客だけでなく、くろうと受けもする映画でした。

いやあ、映画って面白いものですネ

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「おくりびと」アカデミー外国語賞受賞

「おくりびと」アカデミー外国語賞受賞

「おくりびと」アカデミー外国語賞受賞で、日本中が喜んでいます。
原作を読んで感銘を受けた若い俳優が、満を持して15年後に
完成した映画だということです。
現代に題材をとり、非常に日本的なものでありながら、最高の国際
的な舞台で評価されたことは、すごい事だと思いました。
それで、上映中の映画館は、朝から満員の盛況だそうです。家内
も、近所のなかよしおばさんたちとこれを鑑賞すべく、さっそく日取
の相談をしていました。
人気は原作にも及んだが、売り切れで、増刷が本屋の店頭に並ぶ
のは4-5日先になるだろうと新聞は伝えています。商機を逃した
出版社の狼狽が想像されます。
昨年のことになりますが、当時、絵画展で再評価されTVでも評判になった、
画家の伝記が、新聞の書評があまりに魅力的だったため、図書館に閲覧に行きましたところ、
すでに貸し出しの予約が14件あり、窓口では、もとさんまで回ってく
るのに約10ヶ月かかると言われあきらめました。そして、自分で買っ
て読んだあと、その図書館に「予約待ちの人のために」と寄贈して
司書の方に礼を言われたことを思い出しました。
もとさんは、「おくりびと」映画も見たいし、原作にも興味があります。
映画はさすがに入場不能の事態はないでしょうが、原作はまた
買って読んで、図書館に寄付することになるでしょうか。

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「西の魔女が死んだ」

「西の魔女が死んだ」

今日はお友達の熟年女性がたと一緒に、とても感動的なビデオを観ました。
題名は「西の魔女が死んだ」です。
原作は2001年発表の新潮文庫で、その年小説部門の読者アンケート
第一位で評判になったそうです。
今日観たのは、それを昨年夏に映画化されたもののビデオ版でした。
原作の読者アンケートの多くは「最後の3ページは泣けて」というもの
だったようですが、原作に忠実なこの映画も、ラストシーンのヒロイン
の死でみごとにみんなのすがすがしい涙を流させてくれました。

もとさんももちろん泣きました。
韓流も泣けるけど、地味ながら誠実に作った邦画の良さは格別です。
難をいえば映画としての題名のイメージが悪い。ホラー映画と間違われ
かねません。
「とりびあ」をひとこと
この映画の中で魔女のおばあちゃんは、孫むすめが「おばあちゃん
大好き」といったあと英語で「I know」というのですが、これは有名映画
スターウォーズ帝国の逆襲の中でレイア姫が「I love you」と
言うのに対してハン・ソロが「I know」と応ずるシーンのパロデイ
だそうです。(視聴者レビューより)
ジョージ・ルーカスは自身の映画の中に名画の有名シーンのパロデイを入れて
先輩への敬意を表したそうですが、日本にも粋な映画人がいたもんです。
監督に座布団2枚!。

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BS日本こころの歌より「里の秋」を聴く

正月早々、北陸のK市に住む弟(70歳)から
「『BS日本・こころの歌』という番組を聴いてほしい」とビデオテープが送られてきました。
彼はクラシックファンで、時々ひょっこりと名演奏といわれるものをエアチェックして送って
くれていたのですが、今回は畑違いともいうべき日本の古い唱歌みたいなものが中心という
ことで驚き、当惑もしました。しかし、内容は私たちの育った世代の歌で、弟の思いどおり、
もとさんの胸にも熱いものをもたらしました。

番組のコンセプトは

日本人の中で永年愛唱歌として歌い継がれてきた名曲を、原版に沿った形で
フルコーラスでお届けする「BS日本・こころの歌」。
今回の新シリーズは視聴者から「あなたが選ぶ、もう一度聞きたい曲」を募集、
リクエストの多かった楽曲を基に、この番組から生まれた音大出身の
コーラスグループ「FORESTA(フォレスタ)」が、その美しくも凛とした歌声で熱唱します。(BS日テレホームページより)

ということで、彼はその中から30曲を120分テープに収めて送ってくれたのです。
収録されている歌の中で、
特に、終戦直後の復員兵を迎える番組で唄われて、大反響を呼んだという「里の秋」には、
涙が止まりませんでした。
戦火にさらされたとはいえ、当時の日本の自然は美しく、家族を思う人情は篤かったのだと
改めて偲んだ次第です。弟には「楽しく(泣き泣き)聴きました」と礼状を出すつもりです。

「里の秋」については「二木紘三のうた物語:里の秋」が詳しく解説されています。

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